👇こちらはLesson 053のコーナー別リンクです
ラジオ英会話 Lesson053|前置詞 through
GRAMMAR AND VOCABULARY L053|NoeLia Original Dialog
GRASP THE CONCEPT L053|前置詞 through|NoeLia Original Dialog
PRACTICAL USAGE L053|NoeLia Original Dialog
GRASP THE CONCEPT|NoeLia Original Dialog
下記では、本日の「GRASP THE CONCEPT」の学習テーマに基づいた例題と、そのフレーズを自然に取り入れた会話例を掲載しています。
学習した内容が実際の会話でどう使われるのかを深く理解できるよう工夫されており、繰り返し練習することで、日常生活でも無理なく使える英語表現が身につきます。リスニングやディクテーション、スピーキングのトレーニングにも最適な素材ですので、学習の定着にぜひお役立てください!
前置詞 through|<トンネルのような筒状のものを>通り抜ける
Key Sentence<トンネルのような筒状のものを>通り抜ける
引用:「NHKラジオ英会話 2025年6月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
We went through some tough times back then.
あのころ、私たちはいくつか大変な経験をしました。
It felt like I was going through the motions without really living.
日本語訳: 生きてるっていうより、ただ毎日をこなしてるだけって感じだったよ。
解説: go through the motions は「形だけこなす」「心がこもっていない行動をする」という意味で、気持ちが伴わないまま一連の行動を“通過する”感覚を through で表しています。It felt like ~ の構文は、個人の感覚や印象を柔らかく伝える口語らしい言い回しです。without really living は「人生を充実させて生きる」ことが欠けているという比喩的な意味で、「生きてはいるけれど、実感がない」状態を表します。
A: You really stuck it out through everything last year. I was seriously impressed.
B: I mean, thanks… but honestly, it felt like I was going through the motions without really living.
A: Yeah? I knew it must’ve been tough, but you always looked so composed.
B: That was all on the surface. Inside, I was just surviving, not living.
A: 去年、いろいろ乗り越えて頑張ってたよね。ほんと感心してたんだ。
B: ありがとう。でも正直言うと、生きてるっていうより、ただ毎日をこなしてるだけって感じだったんだよね。
A: そうだったんだ。大変だったのはわかってたけど、すごく冷静に見えたから。
B: 表面的にはね。中身はただ耐えてるだけだった。
- stick it out: 最後までやり抜く(困難な状況にあってもあきらめずにやり遂げるという意味の口語表現。単に “do it” ではなく「我慢して続ける」ニュアンスがある)
- through everything: すべてを通して(ここでは「いろんな困難を乗り越えて」という含みがある。「through」は「通過」よりも「耐え抜く」の比喩的意味で使われている)
- impressed: 感心した/感動した(人の行動や姿勢に対して深く心を動かされたときに使う。「感動する」は “moved” もあるが、”impressed” はもう少し評価寄り)
- I mean, thanks…: まあ、ありがとうって感じだけど…(”I mean” はカジュアルなつなぎ表現で、「というか」「まあ」と前置きしつつ、気持ちや状況を補足・やわらげる役割がある。ここでは「ありがとう」と言いつつも、すぐに本音(ただこなしてる感じだった)を続ける流れを作っており、感謝と本音の間の微妙な感情の揺れを表現している)
- composed: 落ち着いている/冷静な(ここでは「取り乱していない」外見の印象に対して使われている。人の性格というより「態度」や「振る舞い」の安定感を表す評価語。”composed” は「落ち着いている状態に“まとめられている”」というイメージで、語源的には “pose”(置く)に “com-“(共に)を加えた形。”姿勢が整えられている”=「心の姿勢が崩れていない」ことから派生した表現)
- on the surface: 表面的には(見た目や外からわかる範囲では、という意味の比喩表現。”deep down”(心の奥では)と対になる概念)
- survive: 生き延びる/耐える(”live” と違い、「ただ生きる」「やり過ごす」ニュアンスが強い。苦しい状況をくぐり抜ける語感)
前置詞 through|抵抗感
抵抗感
引用:「NHKラジオ英会話 2025年6月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
We have to go through with this plan.
私たちはこの計画をやり遂げねばなりません。
We’re just trying to get through the week in one piece.
日本語訳: とりあえず今週を無事に乗り切るのが目標ってとこ。
解説: get through は「(ストレスや負担の多い状況を)どうにか切り抜ける」という意味で、ここでは1週間という精神的・物理的に疲れる時間の“トンネル”を通過するイメージです。in one piece は「体も心も壊れずに=無事に」の口語表現で、忙しさやカオス感を軽くユーモラスに伝えています。
A: Honestly, after everything that happened Monday, Tuesday, and now today… we’re just trying to get through the week in one piece.
B: Yikes, sounds brutal. What’s been going on?
A: It’s just been one thing after another—late deliveries, miscommunications, even a power outage this morning.
B: No wonder you look like you’ve aged five years since last Friday.
A: 正直さ、月曜、火曜、今日といろいろありすぎてさ…とりあえず今週を無事に乗り切るのが目標ってとこだよ。
B: うわ、それキツそう。何があったの?
A: 次から次にトラブル続きでさ。納品は遅れるし、連携ミスもあったし、今朝は停電まであったんだよ。
B: どうりで先週の金曜から一気に老けたように見えるわけだ。
- after everything that happened: 起きたこと全部を踏まえて(”everything that happened” は一連の出来事をざっくりまとめて指す便利表現。”after” によって「それらを経て」という因果関係を示す)
- Yikes: うわっ(驚きや軽い同情を表すカジュアルな感嘆詞。聞き手の感情をすばやく伝えるネイティブらしいリアクション)
- brutal: 過酷な/ひどい(もとは「残酷な」意味だが、会話では「きつい」「しんどい」の口語訳として広く使われる)
- What’s been going on?: 最近どうなの?/何があったの?(”What’s going on?” の現在完了形で、「最近起こっていることの経緯」を自然に尋ねる形。いま何が起きているかを聞くのが “What’s going on?”、最近ずっと起きていたことをたずねるのが “What’s been going on?”)
- one thing after another: 次から次に問題が起こる(「一難去ってまた一難」のような状態。日常的な不運や混乱を表す定番の比喩句)
- late deliveries: 遅れた納品(”delivery” は配送・納品。”late” によって時間通りにいかない状況を簡潔に伝える)
- miscommunications: 連携ミス(”communication” に「誤った・うまくいかなかった」意味の “mis-” がついて、伝達ミスや食い違いを表す)
- power outage: 停電(”outage” は供給停止。水や電気などインフラが止まる状況に使う)
- No wonder: どうりで〜なわけだ(原因がわかって納得した時のリアクション。相手の状況を理解・共感するときに自然に出てくる)
- look like you’ve aged five years: 5歳老けたように見える(”aged” は年を取る・老けること。”look like” によって外見の印象を述べる。やや大げさだが親しい間柄ではユーモアを込めた言い回しとして使われる)
前置詞 through|比喩
比喩
引用:「NHKラジオ英会話 2025年6月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
We talked through an interpreter.
私たちは通訳を通して話をしました。
We’re still figuring things out through working together on this.
日本語訳: まだいろいろ模索中だけど、一緒にやってくうちに見えてきてる感じ。
解説: through working together は「共同作業を通して」という意味で、経験と対話を積み重ねる中で理解が深まる様子を表しています。figure things out は「いろいろ整理して見極める」の口語表現で、現在進行形を使うことで模索中のリアルな状態を表しています。
A: You seemed a bit frustrated after the client meeting. Something up?
B: Not really, I think it’s just the usual adjustment curve. We’re still figuring things out through working together on this.
A: That’s fair. No one expects it to be perfect from day one.
B: Exactly. I’d rather we work out the kinks now than hit bigger issues later.
A: クライアントとのミーティングのあと、ちょっとイライラしてるように見えたけど、何かあった?
B: ううん、別に。まあ、ただ、最初なんてこんなもんでしょ、って感じ。まだ一緒にやりながら少しずつ慣れていってるところだから。
A: まあ、確かに。最初から完璧なんて誰も求めてないしね。
B: そうそう。今のうちに問題洗い出した方が、あとで大ごとにならなくて済むしね。
- a bit: 少し(”a little” よりカジュアルで口語的。ネイティブの日常会話で頻出)
- Something up?: 何かあった?(カジュアルに相手の様子を尋ねる定番表現。”Is something wrong?” の省略形で、より自然な口調)
- Not really: 別に(質問を否定しつつも完全には否定しない、やんわりした返答。英会話での定番リアクション)
- adjustment curve: 慣れるまでの期間(”learning curve” のバリエーション。新しい環境や関係性に「少しずつ慣れていく」プロセスを比喩的に示す)
- That’s fair.: それはもっともだね(相手の意見に納得・同意するカジュアルな返答。やわらかく受け止めるときに便利)
- No one expects it to be perfect: 誰も最初から完璧を求めてない(”expect” を主語 “no one” にすることで、一般論として自然に主張できる構文)
- from day one: 最初の日から/初日から(”since the beginning” よりも口語的でインパクトのある言い回し)
- work out the kinks: 問題を少しずつ解消する(”kink” はもともと「よじれ・ねじれ」。比喩的に「ちょっとした不具合や不完全な点」を指し、改善や調整のニュアンスがある)
- hit bigger issues: より大きな問題にぶつかる(”hit” を「直面する」「ぶつかる」の比喩で使用。トラブルの本格化を暗示する表現)
前置詞 through|完全に・すっかり
完全に・すっかり
引用:「NHKラジオ英会話 2025年6月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
We partied through the night.
私たちは夜通しパーティーを楽しみました。
Honestly, I cried on and off through the entire finale.
日本語訳: 正直、最終回、何度も泣いたわ。
解説: through the entire finale は、感情の波を伴って「最初から最後まで通して」を表す表現。特にドラマや映画のような一連の流れのある体験に対して使われます。on and off は「泣いたり止んだり」といった断続的な動作を柔らかく伝える口語表現で、感情の起伏を自然に描写しています。honestly を文頭に添えることで、個人的な本音や感情の強さが強調されます。
A: Okay, I finally watched the finale last night.
B: And? Honestly, I cried on and off through the entire finale.
A: That makes two of us. I was holding it together until the montage started.
B: Right? That music cue with all the flashbacks just destroyed me.
A: 昨日の夜、ついに最終回観たよ。
B: で、どうだった?私は正直、最終回中、何度も泣いてたよ。
A: うん、それ俺も一緒。回想シーンが始まるまではなんとか耐えてたんだけどさ。
B: そうそう!あの音楽とフラッシュバック、あれは反則でしょ。
- finale: 最終回(シリーズや演目の「締めくくり」を指す。特に感情的な重みがある場面で使われやすい)
- That makes two of us.: 私も同じだよ(直訳は「それで2人になったね」。同じ気持ちを共有しているときの定番フレーズ)
- hold it together: 感情を抑える(泣きそうな時や崩れそうな時に、気持ちを保つという意味の口語表現)
- montage: モンタージュ(複数のシーンを音楽と共に繋げた映像手法。映画・ドラマで感情を高める要素として頻出)
- cue: 合図/きっかけ(音楽や演技の「入りのタイミング」を指す。音楽cueは特にドラマや映画で重要な演出要素)
- flashback: 回想シーン(過去の出来事を挿入する手法。物語の感情的な強調によく使われる)
- destroy (someone): 心をズタズタにする(直訳は「破壊する」だが、ここでは感情的に「完全にやられた」という強い比喩表現)