L144|「話す」を表す動詞④ ー discuss, argue, chat, negotiate|NoeLia Original Dialog
「NoeLia Original Dialog(会話集)」では、ラジオ英会話の学習テーマをもとにした例題と、そのフレーズを自然に取り入れた会話例を掲載しています。
本日はL144のテーマ「discuss, argue, chat, negotiate」。学習した内容が実際の会話でどう使われるのかを深く理解できるよう工夫されており、繰り返し練習することで、日常生活でも無理なく使える英語表現が身につきます。リスニングやディクテーション、スピーキングのトレーニングにも最適な素材ですので、学習の定着にぜひお役立てください!
フレーズ中心で練習したい方は別ページにまとめてあります!
本日は20フレーズ例文を作りました。できるだけ多様な使い方が学べるフレーズ集になっていますので、ぜひ会話例とともに練習して見てください!
👉 L144|NoeLia Extra Examples
discuss|議論する
Key Sentencediscuss|議論する
引用:「NHKラジオ英会話 2025年11月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
They could have discussed it with us first.
彼らは、まず私たちとそれを議論することもできたでしょうに。
Let’s discuss what went wrong before blaming anyone.
日本語訳: 誰かを責める前に、何がまずかったのか話し合おう。
解説: このテーマの核は「discuss=話題を直接“扱う”」という他動型の使い方。ここでは “what went wrong” が目的語になり、「何がうまくいかなかったのか」という内容を直接議論しています。“before blaming anyone” は「誰かを責める前に」という対比で、理性的に話し合うトーンを強めています。 “blame” は「〜を非難する」。
A: That meeting was a disaster. Everyone was talking over each other, and no one took responsibility.
B: Yeah, it was a mess. And now the client’s threatening to cancel the contract.
A: I can already tell tomorrow’s going to be another long day of damage control.
B: Let’s discuss what went wrong before blaming anyone. We need to come in with solutions, not drama.
A: あの会議、最悪だったね。みんな言い合ってて、誰も責任取ろうとしなかった。
B: ほんと。しかもクライアント、契約を取り消すって言い出してるし。
A: 明日はまた修復対応で長い一日になりそうだよ。
B: 誰かを責める前に、まず何がうまくいかなかったのか話し合おう。感情じゃなくて、解決策を持っていかなきゃ。
- disaster: 大惨事/ひどい失敗(もともとは「災害」を意味するが、日常会話では「大失敗」「最悪の出来事」という比喩的な意味でよく使われる)
- talk over (each other): (互いに)かぶって話す(“talk over”には「話し合う」という意味もあるが、ここでは「同時にしゃべって混乱している」状況を表す)
- take responsibility: 責任を取る(職場・学校・日常のあらゆる場面で頻出。自分の行動や結果に対して責任を負うという意味)
- a mess: めちゃくちゃな状態(直訳は「散らかった状態」だが、人間関係・仕事・状況などが混乱しているときによく使う口語表現)
- threaten to (do): ~すると脅す/~の恐れがある(“threaten”は「脅かす」。感情的な脅しにも、ビジネスでの「危機が迫る」意味にも使える)
- cancel the contract: 契約を取り消す(“cancel”は「取り消す」「無効にする」。契約・予約・イベントなど広く使える)
- I can already tell ~: もう~だとわかる(“tell”は「話す」だけでなく「見てわかる」「察する」の意味。直訳は「もうわかるよ」だが、経験や状況から予測するニュアンス)
- damage control: 被害の最小化/収拾対応(もともとは「損害処理」の意味。ビジネスや人間関係の場面で「事態の悪化を防ぐための対応」を指す比喩表現)
- come in with (something): ~を持って臨む(直訳は「〜を持って入ってくる」。会議や交渉などで「どんな姿勢・提案・考えを持って場に入るか」を表す。ここでは「解決策を持って臨む」の意味)
- solutions, not drama: 感情じゃなくて解決策を(“drama”は直訳「ドラマ」=感情が大きく動く出来事や展開を描くもの。そのコアイメージから転じて、口語では「感情的な揉め事」「大げさな騒ぎ」「ヒステリックな反応」といった意味になる。ここでは“solutions”との対比で、冷静で建設的な姿勢を強調している)
argue|白黒つける
argue|白黒つける
引用:「NHKラジオ英会話 2025年11月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
What’s the point of arguing about it?
それについて議論する意味は何でしょうか?
I’m tired of arguing about the same thing over and over.
日本語訳: 何度も同じことで言い合うの、もううんざりだよ。
解説: この文は「argue=白黒つけようとする議論」の性質がよく出ています。“be tired of 〜ing” は「〜にうんざりする」、そして “over and over” は「何度も繰り返して」。感情の疲れをにじませながら、繰り返される不毛な口論を表す自然な言い回しです。
A: Every time we talk, it turns into the same blame game. I thought we were past this.
B: Maybe because we never really cleared things up. You always just walk away when it gets hard.
A: I’m tired of arguing about the same thing over and over. It’s like we’re stuck in a loop.
B: Then maybe we need to stop talking about the past and start figuring out what we actually want now. …Over trash, seriously.
A: 話すたびに同じ責め合いになるね。もうそういうの終わったと思ってたのに。
B: だって、ちゃんと向き合ってこなかったじゃん。あなたはいつも、面倒になると逃げるでしょ。
A: 何度も同じことで言い合うの、もううんざりなんだよ。ずっと堂々巡りしてるみたいで。
B: じゃあ、もう過去の話をするのはやめて、私たちが今、本当にどうしたいのかを考え始めないといけないんじゃない? ……ゴミについて……真剣に……
- turn into: ~になる(変化や展開を表す基本動詞句。“Every time we talk, it turns into the same blame game.”で「話すたびに同じ責め合いになる」という流れの変化を表現)
- blame game: 責め合い合戦/責任のなすりつけ合い(“game”を比喩的に使い、「誰が悪いか」で競うような不毛な議論を指す。職場・家庭など幅広い場面で使われる口語)
- I thought we were past this.: もうこの段階は過ぎたと思ってた(“be past (something)”は「〜を乗り越えた/通り過ぎた」。感情的・人間関係的な問題にも使える自然な言い方)
- clear things up: 問題をはっきりさせる/誤解を解く(“clear up”のコアイメージは「曇りを晴らす」。ここでは感情的なもつれを解消する意味)
- walk away: 立ち去る/関係を断つ(物理的に「去る」だけでなく、困難や衝突から「逃げる」という比喩的な意味でも使われる)
- when it gets hard: 物事が大変になるときに(“it”が状況や関係を指す。抽象的な“it”の使い方として重要)
- stuck in a loop: 堂々巡りしている(“loop”は「輪」「同じことの繰り返し」。比喩的に「抜け出せないサイクル」に使う)
- figure out: 理解する/解決策を見つける(“figure”は「形にする」がコアイメージ。“問題を形にして理解する”→「考えて答えを出す」)
- Over trash, seriously: ゴミのことで、真剣に(“trash”は文字通りの「ゴミ」だが、ここでは「こんなくだらないことで」という皮肉を込めた言い方。“seriously”があきれたトーンを添える。“over”は「〜をめぐって」「〜のことで」という意味の前置詞で、争いや話題の原因を表すときによく使われる。“fight over money”(お金のことでけんかする)や“argue over nothing”(くだらないことで言い合う)と同じ用法)
chat|おしゃべりする
chat|おしゃべりする
引用:「NHKラジオ英会話 2025年11月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
We weren’t chatting. We were discussing the homework.
私たちはおしゃべりしていたのではありません。宿題について話していました。
I’m not really in the mood to chat right now.
日本語訳: 今はちょっとおしゃべりする気分じゃないんだ。
解説: この文は「chat=気軽な会話をする」の基本的な使い方。 “in the mood to〜” は「〜する気分じゃない」という自然な口語表現で、強い拒否ではなく「今は話したくない」という柔らかい距離感を出しています。
A: You’ve been pacing around for an hour. Do you want to talk about what’s bothering you?
B: Not really. It’s just… everything feels off today.
A: Maybe talking it out will help. You don’t have to keep it to yourself.
B: Thanks, but I’m not really in the mood to chat right now. …It’s just—the boss, again—
A: 1時間もウロウロしてるけど、何かあった?話したいことある?
B: いや、別に。ただ…今日はなんか全部うまくいかないんだ。
A: 話せば少しは楽になるかもよ。一人で抱え込まなくていいんだから。
B: ありがとう。でも今はあんまり話す気分じゃないんだ……てか……また、部長がさ—
- pace around: ウロウロ歩き回る(“pace”は「一定のリズムで歩く」。“around”がつくことで、落ち着かず行ったり来たりする様子を表す。考えごとや不安があるときの典型的な動作)
- what’s bothering you: 何が気になってるの?/どうしたの?(“bother”は「困らせる」「悩ませる」。ここでは心配やストレスの原因をやさしく尋ねる自然なフレーズ)
- Not really.: そうでもない/別に(質問をやわらかく否定する口語表現。“No.”よりも角が立たず、「まあ、そうでもないかな」というトーン)
- feel off: 調子が悪い/なんか変な感じ(“off”は本来「スイッチが切れている」状態。そこから比喩的に「気分が乗らない」「調子がズレている」という意味で使われる)
- talk (something) out: 話して解決する(“out”が「外に出す」イメージで、「心の中のモヤモヤを言葉に出して整理する」という意味になる)
- keep it to yourself: 自分の中にとどめておく/秘密にしておく(“keep”=保つ+“to yourself”=自分だけに、で「人に言わずに抱えておく」意味)
negotiate|合意に向けた綱引き
negotiate|合意に向けた綱引き
引用:「NHKラジオ英会話 2025年11月号」 – 講師:大西泰斗(東洋学園大学教授) – (NHK出版:2025年)
They won’t lower the price regardless of how much we negotiate.
私たちがどれだけ交渉しても、彼らは値下げしません。
We’re still negotiating the terms, so nothing’s final yet.
日本語訳: まだ条件の交渉中だから、まだ何も決まってないんだ。
解説: この文は、学習テーマ「negotiate=合意に向けた綱引き」の典型。進行形の be negotiating により、「話し合いが続いている」交渉中の状態をリアルに表しています。 negotiate the terms は「契約条件を交渉する」自然な組み合わせ。最後の nothing’s final yet が柔らかく「まだ最終決定ではない」という含みを伝えます。
A: So, did you finally accept the offer from that startup in Tokyo?
B: We’re still negotiating the terms, so nothing’s final yet. They want me to take on more responsibilities than we discussed.
A: Hmm, sounds like they’re trying to get extra value without extra pay.
B: Exactly. I like the project, but I won’t move unless it’s fair.
A: で、あの東京のスタートアップのオファー、もう受けたの?
B: まだ条件の交渉中だから、まだ何も決まってないの。最初の話よりも責任が増えそうで。
A: なるほど、追加の仕事分をタダでやらせようとしてる感じだね。
B: そうなの。プロジェクト自体はいいけど、条件が釣り合わないなら動かないつもり。
- startup: スタートアップ企業(“start”+“up”で「立ち上げる」から派生。小規模で新しいビジネスを始めたばかりの企業を指す)
- accept the offer: オファーを受ける/内定を承諾する(“offer”は「申し出」。“accept”を組み合わせることで、仕事や契約の提案を「受け入れる」意味になる)
- take on (responsibilities): (責任・仕事などを)引き受ける(“take on”は「挑戦として引き受ける」「背負う」イメージ。ポジティブにもネガティブにも使える)
- more than we discussed: 話していたよりも多く(“discuss”は「話し合う」。“more than we discussed”で「事前の話よりも増えている」の自然な比較表現)
- get extra value: 余分な価値を得る(“get”=得る/“extra”=追加の。“extra value”は「追加の利益」「得をする」ことを意味する)
- without extra pay: 追加の給料なしで(“without”で「~なしに」。“extra pay”は「追加報酬」「上乗せの給料」)
- fair: 公平な/妥当な(“fair”は「見返り・扱いが釣り合っている」状態を指す。仕事・契約・人間関係など幅広く使える)

